石川 暁章

「真打ち登場」はいつなの??

 

だいたい春先に新商品の発表があって、夏には販売されるのが通例となっています。

今年もこぞって各メーカーが市場制圧に向けて勝負をしてくる。

が、ほとんどのモノがマイナーチェンジである。

革新的な商品を短期でつくれば、他が売れなくなるからという理屈も理解はできますが・・

 

「人間の行動原理は不快感の解消に端を発する」

 

落語家の立川談志が言った言葉。

すべては不快感の解消であるという。まさに本質をついていて、その通りだと思っている。

 

雨が降ると傘をさす。濡れて不快になるからだ。

仕事をする。レストランに行く。車を買う。文句を言う。結婚する。離婚する。その他諸々・・

突き詰めると、ありとあらゆることが己の不快感の解消に行きつく。

どの切り口からでも最後は同じ終点に行きつく所が物事の本質だと思っている。

 

営業はお客様の不快感解消のお手伝い。つまり、現状の不満を聞き取り、そのお客様の問題を解消する最適な商品を提供する仕事だとおもっている。結果、売れるのだ。

お客様からよく聞く話で、

「この間行った、〇〇〇〇の営業は、いきなり年収を聞いてきて、ローンの事前審査を進められたんですよ。最悪。あそこじゃ絶対建てない。」

客を不快にしてどうする。いきなり財布の中を見せろというのは失礼だろう。

賊じゃあるまいし。

上司や先輩の教育であるかもしれないが、それ以前に自分の頭で考えず、仕事の本質を理解せず、状況判断ができていないのでそんなことになる。要は馬鹿なのよ。

 

メーカーが新商品の説明でよく言う

「この商品は良いですよ」

「何がいいの?値段は?前との違いは?」

「値段はしますが、やる価値はあります」

その妙な日本語に一気に不快感が溜まる。それは買う側の価値観が決める話。

 

新しいモノがあなたにとって本当に優れているとは誰も約束をしてくれないのです。

 

だから営業やスタッフは、それがお客様にとって本当に有益で、尚且つ、当社にとってもメリットを生み、社会に貢献し、不安や不快感を解消できるのかどうか。

「三方よし」の精神でいつも格闘しているのである。

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