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水害から家を安全に守る対策とは?効果的な方法とリスク解説

近年、日本各地で発生する水害の規模はますます大きくなっており、住宅への被害も深刻な問題となっています。
毎年のように大型台風や集中豪雨のニュースが流れ、いつ自分の家が被害を受けるか、不安を感じている方も少なくないのではないでしょうか。
安全な住まいを確保することは、人生における重要な課題の一つといえるでしょう。
そこで、水害から家を守るための効果的な対策について考えてみましょう。
今回は、水害対策を検討する上で知っておくべき基礎知識と、具体的な対策方法、そしてそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。

水害から家を守る対策

かさ上げ基礎のメリット

かさ上げ基礎とは、建物の基礎を地面よりも高くすることで、浸水被害から家を守る対策です。
盛土によって敷地全体の高さを上げる方法と、基礎自体を高くする方法があります。
盛土によるかさ上げは、敷地全体を高くすることで、周囲からの浸水を防ぎます。
しかし、大規模な土木工事が必要となるため、費用が高額になることや、許可申請が必要な場合があること、そして地盤の状況によっては沈下リスクも考慮する必要がある点がデメリットです。

基礎自体を高くする方法は、盛土に比べて規模が小さく費用を抑えられる可能性がありますが、高さを確保するために、基礎の設計や構造に工夫が必要となる場合があります。
いずれの方法も、かさ上げの高さによって効果が大きく変わるため、地域のハザードマップなどを参考に、適切な高さを専門家と相談して決定することが重要です。

高床構造のメリット

高床構造は、建物の基礎を高くすることで、1階部分を浸水から守る対策です。
代表的なものにピロティ構造があり、1階を柱だけで支え、空間を駐車場や収納として活用します。
居住空間は2階以上に配置することで、浸水リスクを軽減できます。
高床構造は、かさ上げと同様に浸水被害を軽減する効果が高いですが、建築コストが高くなることや、基礎の設計に高度な技術が必要となる場合があります。

また、地震や強風に対する耐震性・耐風性を考慮した設計が不可欠です。
さらに、1階部分の活用方法を計画的に検討する必要があり、十分な収納スペースや駐車場を確保できるか、といった点も考慮しなければなりません。

建物の防水対策

建物の防水対策は、外壁や屋根、窓などの開口部から浸水するのを防ぐための対策です。
防水性の高い外壁材を使用したり、防水塗料を塗布したりすることで、雨水の浸入を防ぎます。
また、窓やドアには防水シートや止水板を取り付けることで、浸水を抑制できます。
防水対策は、比較的費用を抑えて実施できる対策ですが、完璧な防水は困難であり、経年劣化による防水性能の低下も考慮する必要があります。
定期的なメンテナンスや、素材の選定においては専門家のアドバイスを受けることが重要です。

周囲を囲む対策

周囲を囲む対策は、家全体を防水性の高い壁で囲むことで、浸水から守る対策です。
特に、入り口や車庫が道路よりも低い場合に有効です。
この対策は、他の対策と併用することで効果を発揮し、浸水リスクを大幅に低減できます。
しかし、費用が高額になることや、景観への影響を考慮する必要がある点がデメリットです。
また、壁の構造や素材によっては、強風や地震による被害も考慮する必要があります。

水害リスクの高い場所

海川近辺のリスク

海や川に近い地域は、高潮や洪水のリスクが高いため、水害リスクの高い場所と言えます。
特に、河川の氾濫や高潮による浸水被害は、短時間で甚大な被害をもたらす可能性があります。
これらの地域では、ハザードマップなどを確認し、浸水リスクを把握した上で、適切な対策を講じる必要があります。

埋立地のリスク

埋立地は、地盤が弱く、液状化現象が起こる可能性があるため、水害リスクが高い場所です。
特に、かつて田んぼや沼地だった場所を埋め立てた土地は、地盤が不安定なため、注意が必要です。
埋立地では、地盤調査を行い、地盤改良工事などを検討することが重要です。

低地のリスク

低地は、周囲よりも低い位置にあるため、雨水が流れ込みやすく、浸水リスクが高くなります。
特に、排水設備が整っていない地域では、内水氾濫のリスクも高まります。
低地では、排水対策をしっかりと行うことや、かさ上げなどの対策を検討することが重要です。

効果的な水害対策

土嚢の活用方法

土嚢は、浸水防止に効果的な対策です。
玄関や窓などの開口部に土嚢を積み上げることで、水の侵入を防ぐことができます。
土嚢は、事前に用意しておき、浸水が始まる前に設置することが重要です。
ただし、土嚢の設置には時間と労力がかかるため、事前に練習しておくことが推奨されます。
また、土嚢の素材や大きさ、設置方法によって効果が異なるため、適切なものを選定することが大切です。

排水溝清掃の重要性

排水溝の清掃は、内水氾濫を防ぐために非常に重要です。
排水溝にゴミや落ち葉などが詰まっていると、排水能力が低下し、浸水のリスクが高まります。
定期的に排水溝を清掃し、排水能力を維持することが重要です。
さらに、近隣の排水溝についても、状況を確認し、必要に応じて清掃を行うと、地域全体の浸水リスクを軽減することに繋がります。

建材のメンテナンス

建材のメンテナンスは、雨漏りなどの被害を防ぐために重要です。
屋根や外壁、窓などの建材に劣化が見られた場合は、速やかに修理や交換を行う必要があります。
定期的に建材の状態をチェックし、適切なメンテナンスを行うことで、建物の寿命を延ばし、水害リスクを軽減できます。
専門業者による点検を定期的に行うことで、早期発見・早期対応が可能となります。

設備の高所設置

重要な設備は、高所へ設置することで浸水被害から守ることができます。
分電盤や給湯器、エアコンの室外機などは、浸水しやすい場所に設置されている場合が多いので、高所への設置を検討しましょう。
高所設置には、工事が必要になる場合がありますが、浸水による被害を最小限に抑えるためには、重要な対策です。

家の水害対策と保険

火災保険の活用

火災保険には、水災による被害を補償する特約が付帯されている場合があります。
契約内容を確認し、水災補償の有無や補償範囲を把握しておきましょう。
水災による被害が発生した場合、火災保険を活用することで、経済的な負担を軽減することができます。
ただし、保険金を受け取るためには、申請手続きや必要な書類の提出が必要となるため、事前に手続き方法を確認しておきましょう。

水害保険の検討

水害保険は、水災による被害を補償する専用の保険です。
火災保険だけでは補償が不足する場合には、水害保険の加入を検討しましょう。
水害保険には、様々なプランがあり、補償内容や保険料も異なります。
自分の状況に合ったプランを選択することが重要です。

保険金請求の手順

保険金請求の手順は、保険会社によって異なります。
事前に保険会社から請求に必要な書類や手続き方法を確認しておきましょう。
被害状況を写真や動画で記録しておくことで、スムーズに保険金請求を行うことができます。
また、専門家への相談も検討しましょう。

まとめ

今回は、水害から家を守るための効果的な対策について、かさ上げ基礎、高床構造、建物の防水対策、周囲を囲む対策、そして水害リスクの高い場所(海川近辺、埋立地、低地)といった様々な側面から解説しました。
さらに、土嚢の活用、排水溝清掃、建材メンテナンス、設備の高所設置といった具体的な対策方法とそのメリット・デメリット、そして火災保険や水害保険の活用方法についても説明しました。
これらの情報を参考に、ご自身の家の状況や地域の特性を考慮した上で、最適な対策を選んでいただくことが重要です。

水害はいつ起こるか予測できない災害です。
日頃から備えをしておくことで、被害を最小限に抑えることができます。

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