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不安定収入でも安心?変動金利のデメリットと対策

住宅ローンを組む際、金利タイプ選びは大きな悩みどころです。
固定金利と変動金利、どちらを選べば良いのか、迷う方も多いのではないでしょうか。
将来の生活設計に大きく関わる重要な選択だからこそ、それぞれのメリットとデメリットをしっかり理解することが大切です。
特に、収入の変動が予想される若年層にとっては、慎重な検討が求められます。
このため、将来への備えを考慮した金利選択のポイントをご紹介いたします。
この記事が、住宅ローン選びの一助となれば幸いです。

変動金利のデメリットとは

金利上昇リスクと返済額増加

変動金利は、市場金利の変動によって住宅ローンの金利が変わるため、返済額も変動します。
金利が上昇すれば、返済額も増加するリスクがあります。
現在の低金利が続く保証はなく、例えば、現在年1%の金利が、数年後に年2%に上昇した場合、月々の返済額は大幅に増加する可能性があります。
仮に3000万円の住宅ローンを35年で返済する場合、年1%と年2%では月々の返済額に数万円の差が生じることがあります。

将来金利が上昇した場合、家計への負担増加は避けられません。
特に、収入が不安定なフリーランスや派遣社員など、若年層にとって、予想外の返済額増加は大きな打撃となりかねません。
例えば、ボーナスに頼っている部分が多い場合、ボーナス減額と金利上昇が重なると、生活が圧迫される可能性も出てきます。

将来のライフプランへの影響

住宅ローンの返済は長期にわたるため、金利変動は将来のライフプランに大きな影響を与えます。
子どもが生まれる、教育費がかさむ、老後資金の準備など、人生には様々なライフイベントが待ち受けています。
変動金利を選択した場合、金利上昇によって想定外の支出増加が発生し、これらのライフプランに支障をきたす可能性があるのです。

例えば、第一子誕生を機にマイホームを購入し、変動金利を選択した場合、金利上昇と同時に子供の教育費や保育費用が重なると、家計が逼迫し、教育方針の見直しを余儀なくされるかもしれません。
余裕資金の確保や、ライフイベントへの備えを考慮した上で、金利タイプを選択する必要があります。
具体的には、子供一人当たり年間100万円の教育費を想定し、金利上昇による返済額増加分を考慮した上で、教育資金を積み立てていく計画を立てることが重要です。

不安定な収入への対応策

不安定な収入の場合、変動金利による返済額の増加は大きなリスクとなります。
収入が減少した場合、返済が困難になる可能性も出てきます。
このようなリスクを軽減するために、繰り上げ返済による返済期間短縮や、余裕資金の確保、副業などによる収入増加策などを検討することが重要です。
例えば、年間100万円の貯蓄を目標に、毎月の生活費を見直し、節約を行い、繰り上げ返済に充てる資金を確保します。

また、副業としてオンラインでのスキル販売や、週末のアルバイトなどを検討することも有効です。
さらに、金利上昇に備え、一定期間金利が固定されるタイプの住宅ローン、例えば、当初5年間金利固定など、検討することも有効な対策と言えます。
これは、金利上昇リスクをある程度回避し、家計への負担を軽減する効果があります。

変動金利の金利上昇リスク

金利変動の予測困難性

変動金利の最大のリスクは、将来の金利動向を正確に予測できない点です。
経済情勢や金融政策によって金利は常に変化しており、その変動を完全に予測することは不可能です。
例えば、世界的な金融危機や急激なインフレなど、予期せぬ出来事が発生した場合、金利は短期間で大きく変動する可能性があります。

将来の金利上昇によって返済額が増加した場合、家計に大きな負担がかかり、生活に支障をきたす可能性があります。
具体的には、生活水準の低下や、教育費・老後資金への影響、さらには、生活必需品への支出削減など、様々な問題が発生する可能性があります。

返済計画の見直しと対策

金利上昇による返済額増加に備え、定期的に返済計画の見直しを行う必要があります。
収入状況や支出状況の変化を把握し、返済計画に柔軟に対応できるよう準備しておきましょう。
例えば、年間の収入や支出を記録し、家計簿アプリなどを活用して、支出の無駄を省いたり、収入を増やす方法を検討したりします。
繰り上げ返済によって返済期間を短縮したり、返済額を軽減したりするなど、様々な対策を検討できます。

また、金利上昇リスクを軽減するため、金利上昇局面で固定金利へ切り替え可能なローン商品、例えば、一定期間後に固定金利へ変更できるオプション付きの住宅ローンを選ぶことも有効です。
これは、金利上昇が予想されるタイミングで、リスクを軽減するための対策として有効です。

変動金利と将来設計

住宅ローンの返済シミュレーション

将来の返済額をシミュレーションし、金利上昇リスクを具体的に把握することが重要です。
様々な金利上昇パターンを想定し、例えば、年0.5%、年1%、年1.5%の上昇パターンを想定し、それぞれのケースにおける返済額を計算することで、金利変動による家計への影響をより明確に理解できます。

シミュレーション結果を基に、金利上昇時にも対応できるよう、例えば、毎月5万円の繰り上げ返済を計画に入れるなど、資金計画を立てましょう。
多くの金融機関がウェブサイト上で返済シミュレーションツールを提供しているので、活用することをお勧めします。

長期的な資金計画の重要性

変動金利を選択する場合は、長期的な資金計画が不可欠です。
住宅ローンの返済期間は長く、金利変動の影響も長期にわたって続きます。
そのため、収入、支出、将来のライフイベント(結婚、出産、教育費、老後資金など)、想定される昇給や昇進などを考慮した上で、長期的な資金計画を立て、金利上昇時にも対応できるよう余裕資金を確保しておく必要があります。

計画的な貯蓄や資産運用も重要な要素となります。
例えば、老後資金として2000万円が必要と想定した場合、毎月どの程度の金額を貯蓄・投資に回せるかを計算し、計画を立てます。

リスク軽減策の活用

変動金利のリスクを軽減するための様々な対策があります。
例えば、繰り上げ返済、収入増加のための副業(Webライター、プログラマー、オンライン講師など)、金利上昇局面での固定金利への借り換えなどを検討できます。
また、住宅ローンを選ぶ際には、5年ルールや125%ルールといったリスク軽減策が適用される商品を選ぶことも有効です。

これらの対策を組み合わせることで、金利上昇リスクを効果的に軽減できます。
具体的には、繰り上げ返済と副業を組み合わせることで、返済期間を短縮し、金利上昇リスクへの備えを強化することができます。

まとめ

変動金利は低金利であることがメリットですが、将来の金利上昇リスク、ライフプランへの影響、そして不安定な収入への対応策を十分に検討する必要があります。
金利変動の予測困難性、返済計画の見直し、長期的な資金計画の重要性、そしてリスク軽減策の活用は、変動金利を選択する上で不可欠な要素です。
これらの点を踏まえ、ご自身の収入状況(ボーナス支給有無、昇給見込みなど)、ライフプラン(結婚、出産、教育資金、老後資金など)、リスク許容度などを照らし合わせながら、最適な金利タイプを選びましょう。

将来にわたる安定した生活を確保するために、慎重な選択が求められます。
住宅ローンは人生における大きな買い物です。
十分な情報収集と検討を行い、複数の金融機関の情報を入手し、専門家(ファイナンシャルプランナーなど)に相談するなどして、後悔のない選択をしてください。

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