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ボーリング調査費用相場と節約術!賢く工事を進める方法

家を建てるなら、地盤調査は欠かせません。
建物の基礎となる地盤の強度を正確に把握することで、安全で安心できる住まいを実現できます。
しかし、地盤調査には様々な方法があり、費用も大きく異なります。
どれを選べば良いのか、費用を抑えるにはどうすれば良いのか、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、ボーリング調査を中心とした地盤調査の費用相場や節約術について、分かりやすくご紹介します。

ボーリング調査の費用相場

調査深度と費用の関係

ボーリング調査の費用は、調査深度に大きく影響されます。
調査深度が深くなるほど、掘削に要する時間や労力が増えるため、費用も高くなります。
一般的に、数メートル程度の浅い調査、例えば、平坦な土地で基礎が浅い2階建て住宅であれば、5~10万円程度で済むケースが多いです。
しかし、地盤が軟弱で、地盤改良が必要と判断される場合、例えば、液状化リスクの高い地域や、傾斜地などでは、調査深度が20メートルを超えることもあり、その場合は費用が数十万円から数百万円にまで膨らむ可能性があります。

特に、地盤に粘土層や砂礫層が複雑に混在するなど、地層が複雑な場合、予想以上に深い調査が必要になるケースもあり、事前に地質図などを確認し、大まかな費用を把握しておくことが重要です。
例えば、事前に地質調査報告書を入手し、過去の調査データを参照することで、ある程度の費用予測が可能になります。

地盤状況と費用の関係

地盤の状況も費用に大きく影響を与えます。
例えば、硬い岩盤を掘削する必要がある場合、特殊な機器や技術が必要となるため、費用は高くなります。
これは、通常のボーリングマシンでは掘削が困難なため、特殊なダイヤモンドコアビットなどを用いた掘削が必要となり、工期も長くなるためです。
費用は、数倍に跳ね上がる可能性もあります。
逆に、比較的軟らかい地盤、例えば、砂質土や粘土質土であれば、掘削が容易なため、費用を抑えられる可能性があります。

しかし、軟弱地盤の場合、地盤改良が必要となる可能性が高いため、結果的に費用が増加する可能性も考慮する必要があります。
地盤の複雑さ、例えば、地層の多様性や断層の存在、地下水位の高低なども費用に影響を及ぼす要因となります。
断層が確認された場合は、更なる詳細な調査が必要になる可能性が高く、追加費用が発生する可能性があります。

調査方法別の費用比較

ボーリング調査には、様々な方法があります。
代表的な方法として、標準貫入試験があります。
これは、一定の重さ(63.5kg)のおもりを一定の高さ(75cm)から落とすことで、地盤に貫入させた棒状の機器(サンプラー)の沈下量を計測する方法です。
この方法は、地盤の強度(N値)を比較的正確に測定できるため、信頼性の高いデータを得ることができますが、費用はやや高めです。
1箇所あたりの費用は、調査深度や地盤状況にもよりますが、数万円から数十万円程度になります。

他に、スウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)があります。
これは、スクリュー状の先端を持つ棒を回転させながら地盤に押し込み、その際の回転数や抵抗力から地盤の強度を推定する方法です。
標準貫入試験と比べると、費用は安価で、短時間で調査が完了するメリットがあります。
1箇所あたりの費用は、数千円から数万円程度と、標準貫入試験に比べて格段に安価です。
しかし、得られる情報は標準貫入試験に比べて限定的であり、地盤の強度に関する詳細な情報は得られないため、重要な建築物には不向きです。
また、礫層や岩盤など、硬い地盤には適用できない場合もあります。

ボーリング調査費用の影響要因

調査箇所のアクセス性

ボーリング調査を行う場所へのアクセス性も費用に影響します。
例えば、狭小地や、大型機械の搬入が困難な場所、例えば、細い路地や急勾配の坂道などでは、クレーン車など特殊な搬入方法が必要になる場合があり、作業効率が低下し、費用が高くなる可能性があります。
場合によっては、人力で機器を搬入する必要があり、費用は大幅に増加します。
さらに、近隣への配慮も必要となり、作業時間や人員配置にも影響が出ます。
逆に、アクセス性が良い場所であれば、作業効率が向上し、費用を抑えることができます。

必要な調査深度

既に述べたとおり、必要な調査深度も大きな影響を与えます。
計画する建物の規模や種類、地盤の状況などを考慮して、適切な調査深度を決定する必要があります。
例えば、高層ビルや重量のある建物は、より深い調査が必要となるため、費用も高くなります。
逆に、小さな住宅であれば、浅い調査で済む可能性が高く、費用を抑えることができます。
調査深度を必要以上に深くすると、費用が無駄に増加します。
建築基準法や地域の条例などで定められた基準を参考に、必要最小限の深度に抑えることが重要です。

地質の複雑さ

地質が複雑な場合、調査に要する時間や労力が増加し、費用が高くなります。
例えば、断層や複雑な地層構造が存在する場合は、より詳細な調査が必要となるため、費用が増加する傾向があります。

地層の種類や厚さ、地下水位、土質の均一性などが複雑なほど、調査に時間がかかり、専門的な知識や技術が必要となるためです。
また、特殊なサンプリング方法が必要になる場合もあります。

調査機器の種類

使用する調査機器の種類によっても費用は変動します。
高精度な機器を使用する場合は、費用が高くなりますが、より正確なデータを得ることができます。
例えば、地盤の液状化判定を行う場合は、特殊な調査機器が必要となる場合があり、費用は高くなります。
また、地盤改良設計を行う場合も、より詳細なデータが必要となるため、高精度な機器を使用することが推奨されます。

ボーリング調査費用の節約術

複数の業者に見積もり依頼

依頼前にしっかりと見積もりを取るようにしましょう。
各業者によって、調査方法、使用する機器、費用、サービス内容(報告書の質や詳細度など)が異なるため、比較することで最適な業者を選ぶことができます。
見積もりを比較する際には、単価だけでなく、調査内容や報告書の質なども考慮することが重要です。

調査範囲の最適化

調査範囲を必要最小限に絞り込むことで、費用を抑えることができます。
調査範囲を決定する際には、建物の規模や地盤の状況などを考慮し、無駄のない範囲を設定することが重要です。
例えば、複数の建物を建てる場合でも、地盤条件が似ている場合は、代表的な箇所のみを調査することで費用を抑えることができます。
また、地盤改良が必要となる範囲を事前に予測し、その範囲を重点的に調査することで、無駄な調査を削減できます。

調査時期の検討

調査時期によっては、費用が変わる可能性があります。
例えば、繁忙期(4月~10月)を避けて調査を行うことで、費用を抑えることができる場合があります。
また、天候に左右される作業であるため、天候が良い時期を選ぶことも重要です。
雨天や強風など、悪天候の場合は作業が中断される可能性があり、工期が延びて費用が増加する可能性があります。

契約条件の確認

契約条件をしっかりと確認することも重要です。
例えば、追加費用が発生する可能性があるかどうか(例えば、予想外の地層が出てきた場合など)、キャンセル料の有無、報告書の提出期限、保証期間などを確認し、不必要な費用が発生しないように注意しましょう。
契約書には、調査方法、調査深度、費用、支払い方法、報告書の内容などが明記されていることを確認しましょう。

まとめ

ボーリング調査費用は、調査深度、地盤状況、アクセス性、調査方法、調査機器など様々な要因によって変動します。
費用を抑えるためには、依頼前にしっかりと見積もりを取り、調査範囲や時期を検討し、契約条件をしっかりと確認することが重要です。
安全で安心できる住まいを建てるためには、適切な地盤調査が不可欠です。
費用面にも配慮しながら、信頼できる業者を選んで、計画的に進めていきましょう。
事前に地域の地質情報などを収集し、業者との相談を綿密に行うことで、より適切な調査計画を立てることができます。

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